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たいようブログ

2022.08.25

起死回生

今年も夏の使者である燕がステーションの玄関先にやって参りました。

燕は太陽の位置を目印にして、方角を把握していると考えられていて、道に迷うことはないそうです。

とすると、去年に引き続きうちにやって来た燕は、真っ先に「訪問看護ステーション たいよう」を目指してきたのかもしれませんね 。!(^^)!

燕は東南アジアから海を渡ってやって来ます。まずは沖縄に到着し、3月頃に九州へ到達します。暖かくなるのに伴って北上し、各地で子育てを開始します。渡りは単独で行ない、まずは先に雄が巣に戻ってきて雌の到着を待ちます。新しく巣を作ることもあれば、空いている巣を修復して使うこともあります。前年に子育てに使った巣が残っていれば、そこでまた子育てを行なう親鳥もいます。燕の寿命は何事もなければ15~16年だそうですが、厳しい自然環境下では1年半という短い期間です。

燕は1度の子育てで、5~6個産卵しますが、うちに来た燕は4個くらいでした。🐣卵は主に雌の親鳥が温め、産卵から鵜化まで約2週間、鵜化から巣立ちまでは3週間ほどとなります。

ヒナが黄色い大口を開けてエサをねだる行為を「餌乞い(えごい)」と言います。親鳥からエサをたくさんもらって、お腹いっぱいになったヒナは「餌乞い」を行わなくなって後ろに下がり、お腹が空いているヒナが前に出てきます。このようにして、偏りなくエサをもらうことができます。

燕のエサはハエ、アブ🐝、ガ、ユスリカ、などの小さな虫で飛びながら捕まえます。うちの燕はバッタなどを捕まえていました。ヒナの食欲は旺盛で、1日あたり1羽で100匹以上の虫を食べているという報告もあります。

巣立ち後もしばらくは巣の近くにいて、親鳥はエサを与え続けます。うちの燕も夜になるとみんなで巣に戻って固まっていました。そして、徐々に飛距離を伸ばして、自分でエサを摂る力がついてくると巣から旅立ちます。9~10月になると、燕は日本を離れ再び東南アジアを目指し、また次の年に日本に帰ってきます。

近年、燕はその頭数が減ってきているという日本野鳥の会の報告もあります。原因としては、住家屋の変化や餌となる虫の減少、人間による巣の破壊行為などがあるようです。ですが、燕は「幸福の使者」とも称され、元来、害虫を食べてくれる益鳥で商売繁盛の吉兆として歓迎されてきました。来年も「訪問看護ステーション たいよう」の軒先にその姿を見せてくれるよう願っています。